◆独居老人の冬期集住

 西神楽の4つの地区のうちの一つである聖和地区では、世帯数197世帯で65歳以上の高齢者が217名に上ります。除雪など積雪寒冷期の労働負担や、病院への通院や買い物などに必要な足の確保の困難さなどが要因で、農村からの人口流出が生じ、地域の活力低下が急速に進行しています。

 冬期集住は、ひとり暮らしの高齢者の冬期生活支援のため、高齢者が4人1組となって、整備された空き家におよそ1ヶ月間生活し、食事の宅配サービスを受けるという取り組みです。

 冬期集住の取組では、冬期集住の試行に参加した全18名の方々から、「除雪から解放された」、「食事の提供や共同生活により安心感がある」、「一人暮らしより便利」、「離れて住んでいる子どもたちも安心してくれる」などという感想が多く寄せられ、ほぼ全員が満足という結果となり、この取組みが当地域の高齢者に大きな安心感をもたらしました。

 また、当初想定していなかったマスコミ各社の取材により、本事業内容が短期間にも関わらず地域に周知され、取組が浸透してきました。これにより、地域内企業からの集住施設の除雪支援や、集住施設近隣住民からの様々な支援(副食の提供や施設訪問支援)を受けるなど、互助の高まりが生じる効果も得られました。